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五月句会選句結果 (選者選は、★=特選・◎=準特選・○=平選、です)
  互選 選者選 都道府県 作  者
《兼題の部》
27 これよりは女人禁制青あらし 6 滋賀 ねまろ
9 路線バス途絶えて久し青あらし 2 千葉 柳 蛙
29 坂がちの漁師町なり青あらし 2 新潟 陽 美
3 反抗の吾子の涙や青嵐 2 神奈川 島原万年青
18 保津峡のトロッコ列車青嵐 2   大阪
20 青嵐婆は毛布を踏み洗ふ 2    大阪 山 椒
21 北国の山は雪抱き青嵐 2   東京 樫尾双子
24 秩父路の山々山の風青し 2   埼玉 鶴の子
28 餌を嘴に鳥の発ちたる青嵐 2   静岡 小天龍
青嵐佳境に入るシンフォニー 1 神奈川 さざ波
4 湘南の波三角に青嵐 1    神奈川 クリムト
7 青嵐鼓動波打つ山の樹々 1    神奈川 高橋榮一
8 大神のお出ましなるや青嵐 1    京都 喜 舟
13 青嵐のいよいよ激し富士の裾 1    埼玉 コ コ
14 青嵐御陵一山ゆさぶりぬ 1   大阪 禮 子
19 青嵐人にも山河ありにけり 1   北海道 海野茫洋
26 頂きの三角点や風青し 1   東京 高 尾
 
《自由題の部》
33 素足にて駈け行く少女剣士かな 4 神奈川 クリムト
50 川の辺に夏立つ水の匂ひせり 4   東京 樫尾双子
35 アスパラの花や穂高はけふ見えず 3 岐阜 高梨理恵
3 風やさし試歩の土踏む夏はじめ 3   千葉 柳 蛙
43 み吉野は六根清浄若葉風 3    大阪 禮 子
64 傘を打つ雨ほつほつと夏はじめ 3    岐阜 高梨理恵
70 両膝を抜けるジーパン夏来る 3    大阪 素 人
75 初夏や骨董市の藍の鉢 3   奈良 酔 蓮
77 麦秋やサイロは長く影を引き 2 北海道 海野茫洋
44 競べ馬尚武のこころ継がれをり 2 奈良 鮟 鱇
52 夫在りし日々のことなど鉄線花 2 長野 掛川幸子
72 浮舟の古跡を訪うや青葉闇 2 大阪 禮 子
51 歩み止め筋雲たどりて山若葉 2 大阪 北川綾花梨
59 夏めきしものに窓開く校舎かな 2    神奈川 さざ波
61 父母にもらひし命柿若葉 2    神奈川 島原万年青
67 唐突に猫の欠伸す薄暑かな 2    千葉 柳 蛙
73 白砂の宮行く花笠葵映ゆ 2    奈良 鮟 鱇
74 藻の花の水面に首を伸ばすごと 2   静岡 春 生
87 桟橋に渡船待ちゐる日傘かな 2    新潟 陽 美
84 ふるさとの家をたたみぬ桐の花 1 東京 高 尾
31 五月来る聖母マリアのたなごころ 1    群馬 吉岡みち
34 あっけらかん桐咲く朝の甲州路 1    東京 うめ吉
37 爺の声婆の声する柿若葉 1    京都 喜 舟
41 手足まだ出ぬ一匹や蛙の子 1    大阪 素 人
48 放牧の馬の寄り来る夏野かな 1    北海道 海野茫洋
53 映りたる岩藤揺らす斑鯉 1    埼玉 鶴の子
57 川縁の草の中行く白日傘 1    静岡 小天龍
65 起き抜けのバナナに一日始まれり 1    神奈川 高橋榮一
69 友の地の夏到来す宅急便 1    千葉 宏 一
76 三舟の揃いし禅寺夏座敷 1    大阪
83 街灯の一つが切れて春果てる 1    山梨 案山子
71 日溜りの中の安らぎ踊子草 埼玉 コ コ


選者選評 (選者:「草の花」俳句会・主宰 名和未知男)

《兼題》

★「これよりは女人禁制青あらし」
大峰山のように、女人禁制と修験の山が今もあります。どこかそのような所で詠まれた句でしょう。「青嵐」によく合う情景です。

◎「路線バス途絶えて久し青あらし」
日に何本ならまだしも、一週間に何本というバスを見たことがあります。行き着くところは「廃止」。昔のバス停には夏の風が吹くばかり……。

◎「坂がちの漁師町なり青あらし」
これも「青嵐」の似合う景色です。いか釣り漁船の休漁など、漁師さんも大変なようですね。

《自由題》

★「アスパラの花や穂高はけふ見えず」
どこか信州での句です。アスパラバスの花は目立たぬせいか詠む人が少ないようです。小さな花と見えない穂高の大景との対比が好ましく……。

◎「素足にて駈け行く少女剣士かな」
「素足」という季語の働きが良い句は少なく……。この句は少女の白い足が目に浮かび見事です。

◎「麦秋やサイロは長く影を引き」
北海道の句でしょうか。「麦秋」は少し付き過ぎのようでいて、やはりベストの季語だと思います。。

(なお、当会では「歴史的仮名遣い」を用いておりますが、投句の仮名遣いは原句のままとしました)

<添削>

14番    青嵐御陵一山ゆさぶりぬ → みささぎの山ゆさぶりて青嵐
          (「御陵一山」が少し硬いので……)

34番    あっけらかん桐咲く朝の甲州路 → 甲州にあつけらかんと桐の咲き
          (「甲州路」を弱めてみました)

五月句会の投句作品を発表いたします。多数のご応募ありがとうございました。
五月句会投句一覧
《兼題の部》 (囀り)
1 青嵐佳境に入るシンフォニー 16 青嵐木曽川に沿ふ関路かな
2 綿雲を西に走らせ青嵐 17 青嵐狭丘に立てば田の見えて
3 反抗の吾子の涙や青嵐 18 保津峡のトロッコ列車青嵐
4 湘南の波三角に青嵐 19 青嵐人にも山河ありにけり
5 青嵐何か出てくる気配かな 20 青嵐婆は毛布を踏み洗ふ
6 青嵐竹林を翔つ黒き鳥 21 北国の山は雪抱き青嵐
7 青嵐鼓動波打つ山の樹々 22 青嵐湖面木の葉の銀ふぶき
8 大神のお出ましなるや青嵐 23 耳元に波音運び青き風
9 路線バス途絶えて久し青あらし 24 秩父路の山々山の風青し
10 青あらし道祖神ある分かれ道 25 初島に日矢射している青嵐
11 しがみつく必死の鳥や青嵐 26 頂きの三角点や風青し
12 風鐸や古寺のあららぎ青嵐 27 これよりは女人禁制青あらし
13 青嵐のいよいよ激し富士の裾 28 餌を嘴に鳥の発ちたる青嵐
14 青嵐御陵一山ゆさぶりぬ 29 坂がちの漁師町なり青あらし
15 水草を薙ぎ倒さんか青嵐      
 
《自由題の部》
30 肌白き卯の花月となりしかな 59 夏めきしものに窓開く校舎かな
31 五月来る聖母マリアのたなごころ 60 春行くや仕掛時計の陶人形
32 老い母とケーキ作りや子供の日 61 父母にもらひし命柿若葉
33 素足にて駈け行く少女剣士かな 62 臨海のビルを塒に夏燕
34 あっけらかん桐咲く朝の甲州路 63 玄関に新聞敷きて燕待つ
35 アスパラの花や穂高はけふ見えず 64 傘を打つ雨ほつほつと夏はじめ
36 まなうらにかんばせ留め牡丹散る 65 起き抜けのバナナに一日始まれり
37 爺の声婆の声する柿若葉 66 夏霞脚下に緑の京盆地
38 風やさし試歩の土踏む夏はじめ 67 唐突に猫の欠伸す薄暑かな
39 殉教の碑のひっそりと青葉闇 68 軒下の著莪にも届け日の光
40 夏の鯉喉元深し大あくび 69 友の地の夏到来す宅急便
41 手足まだ出ぬ一匹や蛙の子 70 両膝を抜けるジーパン夏来る
42 古里の川の広さや麦嵐 71 日溜りの中の安らぎ踊子草
43 み吉野は六根清浄若葉風 72 浮舟の古跡を訪うや青葉闇
44 競べ馬尚武のこころ継がれをり 73 白砂の宮行く花笠葵映ゆ
45 蝸牛てかてか光る葉の繁り 74 藻の花の水面に首を伸ばすごと
46 山法師咲いて一山華やげり 75 初夏や骨董市の藍の鉢
47 緑陰や高野の墓所はノーサイド 76 三舟の揃いし禅寺夏座敷
48 放牧の馬の寄り来る夏野かな 77 麦秋やサイロは長く影を引き
49 合唱は泉のほとりより聞こゆ 78 習ひしも吹くこと難儀草の笛
50 川の辺に夏立つ水の匂ひせり 79 無為の日を重ねておりぬ山桜桃
51 歩み止め筋雲たどりて山若葉 80 雲雀舞ひ雲映したる水田かな
52 夫在りし日々のことなど鉄線花 81 夏来る沼に足首遊ばせて
53 映りたる岩藤揺らす斑鯉 82 雲晴れて雪解富士目の前にあり
54 人気なき集会場や著莪の花 83 街灯の一つが切れて春果てる
55 高層に住ひて楽し雷激し 84 ふるさとの家をたたみぬ桐の花
56 畦道をたどれば社若葉風 85 外国に行けぬ日々なり香を焚く
57 川縁の草の中行く白日傘 86 青蘆原浅瀬を渡る細き脛
58 幾たびの羽ばたきせしや揚羽蝶 87 桟橋に渡船待ちゐる日傘かな

〔選句方法〕

兼題より1句、自由題より2句、計3句を選び、番号と上の句を入力し(例「1番 名月や」)、都道府県名・氏名(俳号可)を明記の上、本ページ上の〔草ネット〕ボタンから送信して下さい。

選句締切り:6月20日

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